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ブラチン電

大阪に唯一残る路面電車、阪堺電気軌道の1日乗車券(600円)を利用した街歩きに行ってきました。天王寺~阿倍野~帝塚山~住吉界隈は、小中高校時代を過ごした勝手知ったる場所。ツアー自体はご一緒いただいたゴリモンさん新之介さんseemoさんのブログを見ていただくとして(^^ゞ、SeaGate的には地形的に面白かった場所を取り上げてみたいと思います。ちなみに、以前Google SketchUpで作ったチンチン電車の3Dモデルはこちら

いつものように、Google Earthデジタル標高地形図をオーバーレイしてみました。図中の上町台地西側沿いの低地を通る青い線が紀州街道(住吉街道)、上町台地の稜線部を通る赤い線が熊野街道で、それぞれ現在では阪堺電気軌道の阪堺線と上町線の路線と概ね一致しています。

わが母校でもある大阪府立住吉高校の北グラウンドのフェンス沿いに、4本の大きな松の木が植わっています。万葉集や古今和歌集に歌われ、江戸時代後期の住吉名勝図会にも描かれている「岸の姫松」の名残とも言われていますが、長らく手入れも行われずに荒れていたのを、住吉高校が学校運営費の一部を使用して世話をしていくことになり、その由来などを書いた木製の掲示板も立てられました。

寛政7年(1795)の住吉名勝図会(上)と安政年間(1854~60)の浪花百景 住吉岸姫松(下)に描かれた、紀州街道(住吉街道)から眺めた岸の姫松や帝塚山付近の風景です。海岸線が遠く西に後退し、住宅が密集している現代では「岸の姫松」を偲ばせるものはほとんどありませんが、昔は住吉大社からこの辺り一帯の海岸沿い、上町台地西縁の高台には、美しい松林が続いていました。

北畠顕家とその父の北畠親房を祀る阿部野神社の西参道です。高校時代には体育の時間などによくこの境内まで走らされました。(^^ゞ 上町台地の上から大阪湾を望み、建物が多数建ち並んだ現在でも美しい夕陽の沈む光景を見ることができます。標高差は10数メートル程度でしょうか? 上町台地とその西側の難波砂堆、紀州街道(住吉街道)との落差を体感できるスポットです。

平成23年の御鎮座1800年に合わせ、54年ぶりに全面的に架け替えられた住吉大社の反橋、通称太鼓橋です。古代の住吉大社は海に面していて、参道の先には「すみのえ」と呼ばれる美しい入り江が広がる南北に細長いラグーン(潟湖)を形成しており、反橋が架かっているこの池は古代のラグーンの名残とも言われています。

上のデジタル標高地形図を見ても、住吉大社の南側、細井川(細江川)の河口付近で上町台地が入り江状に浸食を受けている様子が伺えます。この辺りには仁徳天皇が開いたともいわれる日本最古の国際港であり、シルクロードの日本の玄関口でもあった住吉津がありました。

なんだか脳内度の高い記事(^^ゞになってしまいましたが、いにしえの上町台地西縁の複雑な地形と静かな海の織りなす美しい風景が浮かびましたでしょうか...

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SeaGate: 2010.1.19 | コメント (1) | トラックバック (2) | リンク (0) | ▲TOP

Comments: (1)

 皐月: 2010.1.22 14:31:42
久しぶりにチン電に乗ってのぶらり歩き、懐かしかったでしょう。
昨日のブラタモリ見ました。吉原、猿若町、浅草寺と聞き覚えのある場所ばかり、トライアングルになっているとは知りませんでした。歌舞伎専門の小道具屋さん、すごく興味深かったです。実際に見てみたい~~
次は神田と言っていましたがマンションの近くですか。

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